住宅を検討するには「5W2H」を意識し理想の住宅を実現しよう
注文住宅などを検討するうえで、何をどのようにどうすればいいのか、家族の話合いでも決まらないことはないでしょうか?一生に一回かもしれない、大きな買い物であるにもかかわらず、勢いだけで決めてしまい、後悔することもあるかと思います。
今回はそのような事態を招かないために意識すべき「5W2H」について解説します。
5W2Hとは
5W2HとはWho(だれか)When(いつ)Where(どこで)What(なにを)Why(なぜ)How(どのように)How much(いくら)を指し示す言葉です。
5W2Hを意識し住宅取得を検討する要素をまとめることで、自分たちに必要な住宅がどのようなものかを整理することができます。
まずは5W2Hの構成を確認します。
5W2Hの組み立て方
5W2Hは基本的に下記の順番で整理していきます。
①When…いつ(時間)/Where…どこで(場所)
最初にWhen(いつ)Where(どこで)を考えることで、時間と場所が明確になり、具体的な準備に取りかかれます。その際には、時間と場所を一つに絞り込む必要はなく、複数候補を決めることでも大丈夫です。
例)入居までの時間:子どもが小学校入学まで、遅くとも小学校3年までには...
場所:A小学校校区、もしくはB小学校校区
時間や場所を決めることで、次の準備が明確になります。各要素の優先順位を決めておくのも、いいでしょう。
余裕を持った時間で土地の物件を継続的に探すことなどは、選択肢の幅が広がり、価格面のメリットもでてくることもあります。また、入居できるまでの建築工期を考えれば、初動をどの時期にすればいいかもわかってきます。
②Who…誰が(主体)/What…何を(物・行動)
Who(誰が)とWhat(何を)を考えることで、どのような住宅についてがいいのかが明確になります。「誰が」は、住宅にだれが入居する予定なのか、将来的な同居予定者がどうなっていくかなどを検討することで、「何が」必要となるのかが決まってきます。
例)一人で住むのであれば、ワンルームマンションでもいいかも...
将来両親の同居を考えており、トイレは2つあったほうがいいかも...
③Why…なぜ(理由)/How…どのような(種類)
Why(なぜ)、How(どのような家)がきます。住宅を取得する理由を考えることで、具体的な家の検討が明確になります。
例)老後の落着いた生活のため、バリアフリーとなった家
家賃負担の軽減と資産形成のため、長く使える飽きのこないシンプルな家
④How much…いくら(金額)
①~③の要素を検討し、自分たちの貯蓄、収入、家族の支援などから予算を算出して、さらに具体化させていきます。特にローン金額をいくらにするかで、大きく予算が変わってきます。家族の今後のライフスタイルや収入予想なども勘案しながら、予算を考えていきましょう。
住宅取得、特に注文住宅はさまざまな決定しなければならない要素があり、それらの要素を箇条書きで構わないので書き出すことから始めると良いかもしれません。一旦は①から④に進んで検討していき、予算が確定すれば、再度①から見直しを進めることで、より具体的に目指すべき家がどのようなものか見えてくると思います。
組み立て方の例
「子どもが小学校に入学する令和○年頃までに、〇〇小学校校区にて、家族3人が住む、3LDKの家。主人の転勤もなく、終の棲家としてしっかりした建物で新築を建てたい。また、子どもがまだ小さいので、リビングを広く確保したい。貯金〇〇万円はあるも、今後の学費や余裕を持った生活なども考え、住宅ローンの○〇〇万円程度を予算としたい。
①When「いつ」…令和○年頃(複数も可)/Where…○○小学校区
②Who「誰が」…子どもと家族3人/What…3LDKの家
③Why「何故」…転校のない子育て、終の棲家/How「どのような」リビングの広い新築
④How much「いくら」住宅ローンの○〇〇万円程度
ここでは、オーソドックスな5W2Hの組み立て方を説明しましたが、家を決めるにはさまざまな要素が関連してきます。一旦は①から④に進めていき、予算が確定したところで各要素を再検討していきましょう。特に、住宅ローンの審査にはある程度具体期な内容を提示する必要もあることから、①~③を事前に固めておく必要もでてきますので、注意が必要です。
5W2Hを意識することで得られる効果
5W2Hの構成に当てはめ、箇条書きすることで、必要な情報に気づきやすくなります。加えて、自分自身がどのような家を望んでいるのかが明確になってきます。そのため、家族や業者などに正しく伝わらず何度もやりとりをするなどの時間やうまく進まないことへの苛立ちなどもなく、手間を取らない上手なコミュニケーションが可能になり、満足のいく家づくりができます。
家族や親族、また業者などとの話合いで、家に対する5W2Hを明確にすることで、期限や検討内容などが明示され、「いつまでに誰が何をするのか」が明瞭になり、その後の家づくりがスムーズになっていきます。
さいごに
家づくりには、さまざまな要素がり、入居するまでには決定すべきことや関係者に伝えなければならないことがたくさんあります。それらの要素を5W2Hにてまとめることで、優先順位や、事前の決め事などを相互に理解し、理想の家づくりができるはずです。
5W2Hは一度だけするのではなく、時間とともに変わる各要素の変化や変更、また家族の考え方も変わってきます。随時見直しをおこない、その中で妥協せざる得ないものも出てきますので、最良の選択は何かを考えていきましょう。
これらが十分まとまってなければ、業者主導の家づくりとなってしまいがちです。是非、自分たちの家に対する想いや考え方を5W2Hでまとめてから家づくりにとりかかりましょう。
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